「多数のわらじ」を履いている?私の、ちょっとだけ息抜きさせてもらえる場所だったり
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・・・中々拙宅の支店へのUPが出来なくて、申し訳ありません色々と。。。
きっと忘れたころにUPされる、かも・・・
いえ、早めにUPするようにしますね。頑張れ私。
と言うわけで(いや、どういうわけだ?)
かきもの、ぶっつけで行きます。
というか、現状ではぶっつけでしか書けません。。。
お題は、此方。
見てのとおり、梨です。
私の「縁のある地方」も、意外ですが梨などの果物栽培が盛んです。
そして私の実家付近も、結構梨を栽培している農家が多いです。
(出身の学校の花壇にも、梨が植えられていたり、校章や校歌にも梨の花が出てきます。)
そんな御題でいじるのは・・・
はい、拙宅で「食べ物」ネタでは鉄板と言われるあの二人。
昨年秋は「ざくろ」で中々ひどい?目に遭いましたが(厳密には「美味しいところを持っていかれた」)、今回はお誕生日も近いことですし、ちょっとくらい美味しい思いをさせてあげられたらな、という親心(いや、親になったことはないけれど)からです。
きっと忘れたころにUPされる、かも・・・
いえ、早めにUPするようにしますね。頑張れ私。
と言うわけで(いや、どういうわけだ?)
かきもの、ぶっつけで行きます。
というか、現状ではぶっつけでしか書けません。。。
お題は、此方。
見てのとおり、梨です。
私の「縁のある地方」も、意外ですが梨などの果物栽培が盛んです。
そして私の実家付近も、結構梨を栽培している農家が多いです。
(出身の学校の花壇にも、梨が植えられていたり、校章や校歌にも梨の花が出てきます。)
そんな御題でいじるのは・・・
はい、拙宅で「食べ物」ネタでは鉄板と言われるあの二人。
昨年秋は「ざくろ」で中々ひどい?目に遭いましたが(厳密には「美味しいところを持っていかれた」)、今回はお誕生日も近いことですし、ちょっとくらい美味しい思いをさせてあげられたらな、という親心(いや、親になったことはないけれど)からです。
そう、拙宅では「食べ物」ネタで鉄板な恋次氏とルキア。
ですが、毎回切ない思いをさせてしまっている・・・ごめんよ恋次。
だから、お誕生日が近い今回くらいは、ちょこっといい思いをさせてあげたいのですよ。
(でも、拙宅のかきものだから・・・あまり期待はしないでね、恋次氏)
『早生の実は甘く』
「恋次、」
早朝から出動を余儀なくされ、虚退治と後始末を終え・・・
へとへとに疲れ切った重い足で隊舎へ戻る道を歩いていた。
そんな俺の背中に声を掛け、呼び止めたのはルキアだった。
今日は非番なのか、派手さはないものの涼やかな羅の着物を着ていた。
そういった姿を見ると、改めて・・・住む世界がコイツと俺とではもう違うのだ、と思い知らされる。
「よォ、今日は非番だったのか?」
「ああ。」
そういって、俺よりも頭二つ分も小さな幼馴染は、後ろ手に持っていた風呂敷を俺に突き出した。
「兄様から、お前が今日は早朝出勤で帰りが早いと伺ったのだが。」
「おぅ、今から隊舎に戻るところだったんだ。」
・・・そういえば隊長は夜間の勤務を終えて、俺と入れ違いに自宅に戻ったんだよな。
「おいルキア、お前、その・・・家にいなくていいのか?」
「何故だ?」
「今日は隊長、夜間の勤務が明けて自宅に戻られてるだろ?
っつーことは、その・・・」
「・・・何を考えているのだ?」
「いや、別に・・・」
「まあ良い。
で、何時まで私にこの重たい風呂敷包みを持たせたままにするつもりなのだ?」
「あ、悪い・・・って、コレ何だ?」
「梨だ。」
「・・・梨?」
やけに重い風呂敷包みをルキアの手から受け取る。
「先日、早生の梨の初物を大量に頂いたのだが・・・
例によって兄様は甘いものをあまり口にされず、私も沢山は食べられないからな。
兄様が『恋次にでも分けてやるが良い』と。
・・・今朝方戻られてからお休みになられる前に仰ってくださったのだ。」
「それで、この包み・・・」
・・・なんだ。
ってことは・・・ここにルキアがいるのは、隊長の指示か。
でもまぁ、いいか。
「では、私も兄様がお目覚めになる前に戻らねばならないから」
「ちょ、ちょっと待て。
茶ぐらい出すから隊舎に寄ってけって。
土産を持ってきた客に茶のひとつも出さずに帰すとは、と隊長に怒られる。」
・・・本当は、少しでも良いからこの幼馴染と話をしたかっただけだ。
住む世界が違うからこそ・・・。
「いや、私ももう戻らねば・・・お前も兄様が機嫌を損ねると怖いことをご存知だろう?」
「・・・・」
「あ!!分かったぞ恋次。」
「?」
「貴様、また下らぬことを考えていたのだな?
この梨に毒でも仕込まれていないかといった類のことだろう??
それで一緒に茶を飲みながらこの梨を食べて、毒見を私にさせようと!!」
この幼馴染は、無邪気に笑っている。
・・・毒見なんて、お前にさせられるか。
「案ずるな恋次。毒など入っておらぬ。
私もこの目で、頂いた梨の中からちゃんと傷んでいないものを選んできたのだから。」
「お前が選んだのか?」
「勿論。
お前に持って行けと仰ったのは兄様だが、選んだのは私だ。
・・・だが、貴様がそんなに疑うのなら・・・」
そういうと、風呂敷の結び目の間から梨を一個取り出したルキア。
早生の梨とはいえ、とても色艶もよく、程よい大きさで・・・
高級で見るからに美味そうな梨。
-ガブっっっ!!!!
なんと、ルキアはその梨に噛り付いた。
「ほら、毒なんか入ってないだろう?」
「いや、お前・・・」
「何だ恋次、まだ疑っているのか?」
「いや、そうじゃねぇっての!!」
・・・養子とはいえ、ルキアはまごうことも無き『四大貴族』朽木家のご令嬢。
そのご令嬢が、
人が堂々と行き来するだろう道の上で、
皮のついたままの梨を、
丸かじり・・・・
俺は慌ててルキアから梨を取り上げ、持っていた手拭いを渡す。
そして周囲を見渡す。
・・・幸いなことに、通行人もいない。
ルキアのこんな『はしたない』と後ろ指を指されかねない姿を見た人間もいないだろう。
「どうしたのだ恋次。」
「あーもういいや、お前、さっさと帰れ!!」
「何だ貴様、それが土産を持ってきてやった客人に対して言うことか?」
梨の水気を拭いた手拭いを俺に突っ返すと、ルキアはむくれた。
だが、
「これで、毒など入っていないと分かっただろう?」
そういって笑うルキア。
確かに、コイツも食べる可能性があるモンに、毒を入れるなんてことは隊長もしないだろう。
ましてや他の奴が入れようものなら、あの隊長が黙っちゃいない。
「では、恋次にも『さっさと帰れ』といわれてしまったことだし、戻るか。
兄様もそろそろお目覚めになられたかもしれぬからな。」
「・・・・」
またな、と軽く手を振り、来た道を戻る幼馴染。
俺の手には、梨の沢山詰まった風呂敷と・・・アイツがさっき一口齧った梨。
「・・・あの街にいた頃と、何にも変わっちゃいねぇんだな、ルキア。」
確実に『毒が入っていない』と判明しているその梨を、俺も齧ってみる。
・・・事の外、甘いような気もする。
少しだけ、疲れもどこかに行ってしまったような気もする。
「・・・さて、早く戻って残りの仕事を片付けるか・・・。」
ですが、毎回切ない思いをさせてしまっている・・・ごめんよ恋次。
だから、お誕生日が近い今回くらいは、ちょこっといい思いをさせてあげたいのですよ。
『早生の実は甘く』
「恋次、」
早朝から出動を余儀なくされ、虚退治と後始末を終え・・・
へとへとに疲れ切った重い足で隊舎へ戻る道を歩いていた。
そんな俺の背中に声を掛け、呼び止めたのはルキアだった。
今日は非番なのか、派手さはないものの涼やかな羅の着物を着ていた。
そういった姿を見ると、改めて・・・住む世界がコイツと俺とではもう違うのだ、と思い知らされる。
「よォ、今日は非番だったのか?」
「ああ。」
そういって、俺よりも頭二つ分も小さな幼馴染は、後ろ手に持っていた風呂敷を俺に突き出した。
「兄様から、お前が今日は早朝出勤で帰りが早いと伺ったのだが。」
「おぅ、今から隊舎に戻るところだったんだ。」
・・・そういえば隊長は夜間の勤務を終えて、俺と入れ違いに自宅に戻ったんだよな。
「おいルキア、お前、その・・・家にいなくていいのか?」
「何故だ?」
「今日は隊長、夜間の勤務が明けて自宅に戻られてるだろ?
っつーことは、その・・・」
「・・・何を考えているのだ?」
「いや、別に・・・」
「まあ良い。
で、何時まで私にこの重たい風呂敷包みを持たせたままにするつもりなのだ?」
「あ、悪い・・・って、コレ何だ?」
「梨だ。」
「・・・梨?」
やけに重い風呂敷包みをルキアの手から受け取る。
「先日、早生の梨の初物を大量に頂いたのだが・・・
例によって兄様は甘いものをあまり口にされず、私も沢山は食べられないからな。
兄様が『恋次にでも分けてやるが良い』と。
・・・今朝方戻られてからお休みになられる前に仰ってくださったのだ。」
「それで、この包み・・・」
・・・なんだ。
ってことは・・・ここにルキアがいるのは、隊長の指示か。
でもまぁ、いいか。
「では、私も兄様がお目覚めになる前に戻らねばならないから」
「ちょ、ちょっと待て。
茶ぐらい出すから隊舎に寄ってけって。
土産を持ってきた客に茶のひとつも出さずに帰すとは、と隊長に怒られる。」
・・・本当は、少しでも良いからこの幼馴染と話をしたかっただけだ。
住む世界が違うからこそ・・・。
「いや、私ももう戻らねば・・・お前も兄様が機嫌を損ねると怖いことをご存知だろう?」
「・・・・」
「あ!!分かったぞ恋次。」
「?」
「貴様、また下らぬことを考えていたのだな?
この梨に毒でも仕込まれていないかといった類のことだろう??
それで一緒に茶を飲みながらこの梨を食べて、毒見を私にさせようと!!」
この幼馴染は、無邪気に笑っている。
・・・毒見なんて、お前にさせられるか。
「案ずるな恋次。毒など入っておらぬ。
私もこの目で、頂いた梨の中からちゃんと傷んでいないものを選んできたのだから。」
「お前が選んだのか?」
「勿論。
お前に持って行けと仰ったのは兄様だが、選んだのは私だ。
・・・だが、貴様がそんなに疑うのなら・・・」
そういうと、風呂敷の結び目の間から梨を一個取り出したルキア。
早生の梨とはいえ、とても色艶もよく、程よい大きさで・・・
高級で見るからに美味そうな梨。
-ガブっっっ!!!!
なんと、ルキアはその梨に噛り付いた。
「ほら、毒なんか入ってないだろう?」
「いや、お前・・・」
「何だ恋次、まだ疑っているのか?」
「いや、そうじゃねぇっての!!」
・・・養子とはいえ、ルキアはまごうことも無き『四大貴族』朽木家のご令嬢。
そのご令嬢が、
人が堂々と行き来するだろう道の上で、
皮のついたままの梨を、
丸かじり・・・・
俺は慌ててルキアから梨を取り上げ、持っていた手拭いを渡す。
そして周囲を見渡す。
・・・幸いなことに、通行人もいない。
ルキアのこんな『はしたない』と後ろ指を指されかねない姿を見た人間もいないだろう。
「どうしたのだ恋次。」
「あーもういいや、お前、さっさと帰れ!!」
「何だ貴様、それが土産を持ってきてやった客人に対して言うことか?」
梨の水気を拭いた手拭いを俺に突っ返すと、ルキアはむくれた。
だが、
「これで、毒など入っていないと分かっただろう?」
そういって笑うルキア。
確かに、コイツも食べる可能性があるモンに、毒を入れるなんてことは隊長もしないだろう。
ましてや他の奴が入れようものなら、あの隊長が黙っちゃいない。
「では、恋次にも『さっさと帰れ』といわれてしまったことだし、戻るか。
兄様もそろそろお目覚めになられたかもしれぬからな。」
「・・・・」
またな、と軽く手を振り、来た道を戻る幼馴染。
俺の手には、梨の沢山詰まった風呂敷と・・・アイツがさっき一口齧った梨。
「・・・あの街にいた頃と、何にも変わっちゃいねぇんだな、ルキア。」
確実に『毒が入っていない』と判明しているその梨を、俺も齧ってみる。
・・・事の外、甘いような気もする。
少しだけ、疲れもどこかに行ってしまったような気もする。
「・・・さて、早く戻って残りの仕事を片付けるか・・・。」
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花個紋時計
プロフィール
HN:
さー
性別:
女性
職業:
多数?の草鞋履き(最近少し減らしました)
趣味:
読書、音楽弾き聴き、きもの、草いじり、料理、・・・あと、かきものとか。
自己紹介:
諸般の事情から「多数の草鞋」を履くことになってしまった私です。
息抜きとして、日々のことや趣味のことも書けたら良いなと思っています。
☆名前について☆
ここでは“さー”を使っていますが、“さー坊”というのも時折使っております。
(メール送信時は、名字まで付いてます。)
どれでもお好きなものでお呼び下さいませ♪
息抜きとして、日々のことや趣味のことも書けたら良いなと思っています。
☆名前について☆
ここでは“さー”を使っていますが、“さー坊”というのも時折使っております。
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