もう一つ、『かきもの』、投下していきます。
御題はこちら。
・・・ナズナです。
あの『ぺんぺん草』、春の七草の『薺』そのもの。

どんな荒廃した土地にも生えるほどに強いことで有名で、
食糧不足の時には葉を食用にすることで出来る「救荒植物」。
そして全草を乾燥させて煎じると「万能薬」にもなる優れもの。

こんなナズナの花言葉は「すべてを捧げます」。
そしてナズナは・・・１６年前の『あの日』の誕生花。
野に咲く小さな花にしては、かなり重いですよ。


今回は・・・今年の誕生日に『黄色い野の花』で決意表明をさせてしまった方でいじってみました。
やはり拙宅ご贔屓ですから、ね・・・？

・・・愛でられる花も美しいけれど・・・
野に咲く花のように強くあって欲しいと願ってしまうのです、此の方だけは。


『白く小さなお前にだけは』


あの荒廃した犬吊の土地にあっても、
優しく春を告げるかのように、お前は白い花を咲かせてくれた。

食うや食わずやの日々の中で、
お前の葉を食べることにより、此の命を繋ぐことができた。

具合を悪くしても薬さえ手に出来なかったが、
干され煎じられたお前は、万能薬として私を救ってくれた。

そして今、私はここに居る。
お前や、他の多くのものに生かされて、助けられて、支えられて。


場所を選ばず、何処にでも咲く、薺の花。
此の小さな野の花にだって力がある。

・・・私には今、何が出来るだろうか。

悩むだけ無駄、か。
私に出来ることは、高が知れている。

・・・だが、何もしないよりは、数段良い。


春の風に揺れながら、地に根を張り天を仰ぐ、
白く小さな野の花であるお前。

他を支えるだけの力を秘めている、強いお前。

何時だって春を告げてくれた、助けてくれた・・・
そんなお前にだけは、笑われぬようにせねばならぬな。


ということで、ルキアでいじってみました。
彼女も紆余曲折を経て今に至っています。そんな彼女だからこそ、「自分に出来る事は何か」を真剣に考えそうな気がして。