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「多数のわらじ」を履いている?私の、ちょっとだけ息抜きさせてもらえる場所だったり
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・・・久々の、かきものでございます。
色々と本当にすみません。。。

御題は、此方。
ooinunofuguri3.jpg先日リクエストを頂いた、「いぬのふぐり」です。
いや・・・本当にご無体な名前ですが、名付けたのは牧野富太郎氏。
植物の世界において欠くことのできない御大です。
(しかしながら、シクラメンに対して『篝火花』という美しい和名をお付けになられたのに、何故この植物には無体な名前をお付けになったのでしょうか・・・。
確かに、篝火花も花の形状からお付けになったそうですし、いぬのふぐりも果実の形が・・・そうなんですけれども。。。)
ちなみに、写真は「おおいぬのふぐり」で、「いぬのふぐり」よりも大型で色も青く、名前の由来になった果実も・・・似ていないそうです。

今回は、「おおいぬのふぐり」のほうでかきものをさせていただきました。
此方には、綺麗な別名が付いているので、其方を主に文中では使用しております。
(他にも素敵な名前があり、ウィキペディア先生で紹介されております。)

キャラクターのご指定は特に無かったので、勝手に決めさせていただきました。
毎回ながら拙い文章で申し訳ないと思いつつ、つづきに貼り付けてみます。
このようなものしかお納めできず、申し訳ございません・・・。

「おおいぬのふぐり」の別名は「瑠璃唐草」。
花色から来ていますが、確かにとても綺麗な花色です。
地を這うようにして咲く、何処でも見かけることの多い野の花です。

今回は、ちょっとこの花からイメージしにくい?方です。
時系列的には、恐らく藍染氏との戦いが終わった後、皆が其々自分と向き合って鍛錬しはじめたあたり、でしょうか。



「瑠璃色の生き様に」


「一角、そろそろ休んだらどう?」
「まだだ、まだ足りねェんだ弓親」

強くなりてェ、
こんなんじゃ足りねェ、
もっともっともっと強くなりてェ、

「・・・もう三時間は休み無しで鍛錬してるんだし。いくら一角でも倒れるよ。
大体、今日は寝起きから二時間も隊士の稽古に付き合って、鍛錬のためにここに来るまでに虚三体倒して、それから今まで」

強くなりゃァもっと戦えるんだ、
もっと戦いを楽しめるんだ、
自分の流儀を貫いたとしても・・・あんな無様な負けを見せずに済むんだ、

「自分の事ァ自分が一番よく分かって・・・」

これからも戦いを楽しむには強くなるしかねェ、
自分の流儀を通すには強くなるしかねェ、
もっともっともっと強くなるしかねェ

強くなるにはどうすりゃ・・・・

「・・・一角!?」



・・・此処は何処だ?

-ったくよォ、馬鹿かテメェは。

・・・この声は・・・・

-戦いを楽しんでぶっ倒れるならともかく、こんな場所で地べたに伏してンのか。
相変わらず変わンねェな、一角。

・・・更木・・・隊長・・・?

-俺が昔テメェに言ったこと、忘れたか?

・・・俺に言ったこと・・・・

-無駄に死に急ぐな。運よく命が繋がったなら生きることを考えろ。
まァ、こんな話をしたか。
俺もあまり昔のことなんざ覚えちゃいねェが。

・・・隊長、俺は無駄に死に急ぐためにこんなことしてんじゃないんです。
俺は戦いを楽しむために、強くなるために・・・!!

-馬鹿か。
戦いを楽しむために強くなるどころか、テメェの限界を見誤って死ぬ一歩手前まで行ってんじゃねェか。
それで死んじまったら、ソレこそ無駄死にだ。元も子もねェよ。

・・・隊長・・・・

-ちったぁ考えろ。自分の死に様を選びたいンだったらな。
その辺の地べた這いつくばっていやがる造作もねえ雑草だってな、花咲かせて散るという己の生き様を貫くために必死こいていても、無駄に散り急ぐような真似はしてねぇよ。
・・・闇雲にあがいて結果的に命を粗末にするような無様な真似はすんな。
まァ、テメェが無駄死にしたいんなら、俺はソレを止めるつもりは無ェが。


「・・・冷てぇ・・・。」
「このまま目が覚めなかったらどうしようかと思ったよ。流石の僕も肝がちょっとだけ冷えた。」
「その割には、顔に容赦なく水をかけやがって・・・・」
「一番手っ取り早い方法じゃないか。」

「弓親、」
「なんだい?」
「気ィ失ってるとき、夢見たんだ・・・・」
「夢?」
「隊長が、」

ふと、目に入ったのは・・・小さな花。
地面を這うように、けれども力強く花を咲かせていた。

-その辺の造作もねえ地べた這いつくばっていやがる雑草だってな・・・・

「一角、どうしたんだい?」

迷いなど一切ない、澄み切った空のような瑠璃色を精一杯に広げていた。

自分の与えられた生の中で、自分の有り体のまま生きてやがる。
行き急ぐでも、死に急ぐでもない。

まるで己の生き様に何の迷いも無い、と言わんばかりだ。
ある意味、清々しいくらいだ。

「ハッ・・・テメェのほうが、隊長の言わんとしていることを分かってるってのか。」

それに比べて、俺はどうだ?
強くなるために闇雲に突っ走って。

己を見失ったまま戦ったって、ソレは単に死に急いでいるに他ならねェ。
己を見失ったまま強さを求めても、同じなんだろうよ。

そうだ、あの時と変わらねぇ・・・無駄死にを望むような真似をしてるも同然だ。

そんでもって、あのまま、ぶっ倒れたまま本当に目を覚まさなかったら・・・・
戦いの中で死ねない、なんて絶対に御免だ。

「・・・一角・・・?頭でも打ったのかい?あれは只の瑠璃唐草じゃないか。
現世では何だか美しくない名前をつけられてしまったという・・・。」
「いや、大丈夫だ。どこも打ってねェよ。」

ゆっくりと身を起こし、本当に心配そうな表情を浮かべ始めた弓親の手から水筒をうばいとる。
さっきは俺の顔の上を流れていった水が、今度は俺の五臓六腑に染み渡る。

「俺も生きてるぜ、ちゃんと。」

勢いよく水筒を傾けたためか、水があちこちに飛び散る。
その水が、瑠璃唐草の花の上に零れ落ちる。

より一層、花の青が澄んで見えた。
混じりけの無い、よどみの無い、迷いのない青。


「どうやら、俺はまだまだアノ頃と変わっちゃいなかったってことだ。
まだまだ青いな・・・青は青でも、しょうもねェガキの粋がる青さだ。コイツらとは違う。」
「?」
「今日は終いだ。帰るぞ・・・・」

「まったく、一角は。
・・・ま、今まで見え隠れしていた憑き物が落ちたみたいだから、良かったけれどね。」




「おおいぬのふぐり」の花言葉は「信頼」。
敢えて愛らしい花姿や「信頼」という言葉から遠いような、ミスマッチな組み合わせは無いだろうかと思って・・・想像したのが十一番隊あたり。
ミスマッチ狙いで十一番隊でイメージしてみて、ふと、「一角さんならもしかしたら書けるかも?」と・・・。
此の方は剣ちゃんに信頼を寄せていますし、長年行動を共にした弓親さんと今も一緒。
他隊に移った恋次氏からも慕われていますよね。

でも、本文中には「信頼」の文字は出てきません。何か薄っぺらい響きに感じたので。
それどころか、どんどん花言葉は希薄化して、掛け離れた関係のない方向に行ってしまいました。

どうしてこうなった???

・・・こういう行き当たりばったりなかきもので、ちゃんと今後もやっていけるんだろうか、私。。。

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無題
リクにお答えくださりましてどうもありがとうございました。拝読させていただきました。

この、お話を読んで若剣ちゃんと一角&弓親
が出てきたBLEACHの回を思い出してしまいました。なんか、清々しいと表現したらいいか、すっきりとしたという表現を使ったらいいか分かりませんが、そんな感じの信頼が(元の方々を含む)十一番隊の中で築かれているような気がします。

別名が瑠璃唐草というのもお勉強になりました。雅ですね。

うちの近くの川っぺりでは、ボランティアの
おじさん・おばさん達がいろいろと花を植えていまして、菜の花が終わり、アジサイが咲き始めたところです。

湿気&暑さについてくのがやっとのこのごろですが、お体ご自愛くださいませ。

SACHI 2012/06/03(Sun)23:33:48 編集
Re:無題
この度はリクエストを頂き、本当に有難うございました。
実は書きながら、「もしかしたら(この花のような愛らしい感じの)女の子キャラを期待されていたらどうしようか・・・。」と、かなり悩みました。
一度は全て書き直そうかなと思ったのですが、えいやっとUPさせて頂きました。


>この、お話を読んで若剣ちゃんと一角&弓親が出てきたBLEACHの回を思い出してしまいました。なんか、清々しいと表現したらいいか、すっきりとしたという表現を使ったらいいか分かりませんが、そんな感じの信頼が(元の方々を含む)十一番隊の中で築かれているような気がします。

私もあのシーンはとても印象に残っております。
剣ちゃんとやちるちゃん、そして一角さんと弓親さんの過去話を知ってから、剣ちゃん達に対する見方が変わってきました。
あのエピソードを見るまでは、どうも好きになれないキャラだったんです、剣ちゃんって。
でも己の流儀を貫き通す姿と、流儀に則った上での破天荒な戦いぶりは本当に清々しいなと。
(あの清々しさを(悶々と悩み続けて今まで突き進む羽目になったであろう)兄様にも分けてやって、と何度思ったことでしょうか。
兄様も何だかんだ言って、虚圏に乗り込んできた際には「吹っ切れて」いるようにも感じますが・・・。)
どうしてあんなに十一番隊が纏まっているのか、剣ちゃんの過去話を見ると分かる気がします。


>別名が瑠璃唐草というのもお勉強になりました。雅ですね。
こちらの名前のほうがあの花姿にも似合うと思うのですが・・・名前って大事ですよ、ね。

拙宅地方でも、ご近所の地植えの紫陽花が花開き始めたり、梔子の甘い香りがかすかに漂い始めたりしております。
躑躅もまだまだ元気に咲き誇っておりますが、着々と梅雨を思わせる花が増えてきました。
ご近所の郵便局の花壇に植えられているタチアオイも咲き始めています。梅雨と共に咲き始め、梅雨明けと共に咲き終わる花、だったはず。

いよいよ梅雨本番ですが、SACHI様もご自愛くださいませ。
梅雨を乗り切れば夏は直ぐそこですから(気が早すぎますね・・・・)

改めて、リクエストを頂き有難うございました!!
さー  【2012/06/05 23:16】
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さー
性別:
女性
職業:
多数?の草鞋履き(最近少し減らしました)
趣味:
読書、音楽弾き聴き、きもの、草いじり、料理、・・・あと、かきものとか。
自己紹介:
諸般の事情から「多数の草鞋」を履くことになってしまった私です。
息抜きとして、日々のことや趣味のことも書けたら良いなと思っています。

☆名前について☆
ここでは“さー”を使っていますが、“さー坊”というのも時折使っております。
(メール送信時は、名字まで付いてます。)
どれでもお好きなものでお呼び下さいませ♪
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